造園士が伝える生垣の3つのメリットについて~地震によるブロック塀倒壊を教訓に~
こんにちは、住まいるオスカー砺波営業所です。砺波営業所の道路境界には山茶花(サザンカ)の生垣が植えられていますが、最近剪定(刈り込み)を行い、さっぱりしました!
生け垣はブロック塀やフェンス等と違い、剪定や病害虫駆除などの維持管理手間がかかるので近年は敬遠されがちですが、天然の垣根である生垣は、地震による倒壊の危険も少なく、住宅の塀として見直す価値があります。今回はそんな生垣のメリットについてお伝えします。
地震などの災害による倒壊の心配が少ない
まずはやはり倒壊の心配が少ないことが何よりではないでしょうか?2018年6月に発生した大阪北部地震のような大規模地震が起きた場合、ブロックやフェンス等の人工の塀は倒壊の危険があります。ブロック塀の高さや鉄筋の仕様、控え壁(塀の自立を補助する壁)の有無に関しては現在、建築基準法に定められていますが、これらの基準は過去の大地震によるブロック塀の倒壊がきっかけで改正され現在の基準に策定されてきました。過去に作ったブロック塀などは、基準を満たしていない可能性が高く、想定外の地震が起きた場合、倒壊による危険性が高くなります。
それに反して、健康に育った生垣は大地に深く根を張り、地震の際には倒れまいと粘ります。万が一地震による被害を受けたとしても、枝葉が緩衝材となり、ブロック等の重量物と比べて人的被害は抑えられます。
洋風にも和風にも、住宅を映えさせる効果
次に生垣には、住宅の美観を映えさせる効果があります。砺波営業所ではサザンカが植えられていますが、秋から冬の間にはきれいな赤い花が咲いて我々や道行く人を楽しませてくれます。ちなみにサザンカは日本の茶庭にも使われる樹種で、和風にも洋風の住宅にも良く映えます。他にも細かな緑の葉が美しいツゲ、かわいらしい花が特徴のドウダンツツジやアベリヤも富山ではよく植えられています。植物の緑や花には、建物を引き立てて見栄えを良くする効果があります。
高さや遮蔽度を変えることができます
生垣は放置するとぼさぼさになり見苦しくなっていきますので、我々が美容院や床屋に行くのと同じで定期的に切ってあげる必要があります。このような維持管理手間はデメリットと捉えられがちですが、逆に言えば上手にカットすることにより、高くしたり、低くしたりすることができるということです。例えばお子様が成長期で周囲の視線が気になるような時期には、高くして道行く人の視線を遮ったかと思えば、お子様が独立されご夫婦だけの住居となった場合は大胆に切り詰めることによって、美観を保ちつつも周囲に開放的な環境を提供できます。また、枝を透かす(間引く)事によって日射や風通しを良くしたりも、遮蔽したりも変えることができます。ロングに飽きたからショートにしたとか、ヘヤースタイルと似てますね!
最後に
このように生垣には、ブロック塀やフェンスにはない、住宅に適した貴重な特性があります。しかしながら、刺されるととても痒くなるサザンカのチャドクガ(毛虫)や、なかなか治らないベニカナメモチ(レッドロビン)のごま色斑点病など、生き物ゆえに病害虫はつきものになります。このような病害虫も含めた維持管理も、一見大変かと思われがちですが正しい知識と処方をもてばさほどの手間にはなりません。住宅程度の規模の生垣であれば一般の方でも剪定もできます。
例えばお隣様との隣地境界に関しては、剪定や薬剤散布の際に気を使いますのでブロックフェンスを採用し、前面道路側には美観も考慮した生垣を採用するなど適材適所の選択をすることも出来ます。これからエクステリアのコーディネートを考えておられる方は、ぜひ生垣も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
住まいるオスカーでは住宅のリフォームはもちろんですが、エクステリアに関してもご提案させて頂いております。これらのように魅力いっぱいの生垣ですが、工事には専門の知識や施工も必要になってきます。ご興味をお持ちいただけましたら、お近くの住まいるオスカーまでお気軽に声をおかけください!
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