音・匂いや汚れへのリフォーム対策。犬・猫と暮らす事を考えてみよう

さて先回までは躾けについて簡単にお話しさせていただきましたが、住まいの工夫で解決できるパターンも多々ありますので紹介していきたいと思います。

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犬と暮らす住まいの工夫

1.鳴き声がうるさい場合→ 屋外に音を漏らさない工夫を

やはりご近所関係のトラブルの上位に上がってくる「鳴き声」。
最近は室内犬が増えているためトラブルは減っているようですが、部屋の中で吠えて会話ができないような状況にもなるといったケースもあるようです。犬の鳴き声を出さないように躾することができればそれに越したことは無いのですが、なかなか難しいのでまずは外に音が漏れない工夫をしましょう。

対策方法:インナーサッシ、吸音材の取りつけ

屋外に音を漏らさない対策としては「インナーサッシ増設」が良いと思います。既設のサッシの室内側につけるため工事も大掛かりにならなくて済みます。断熱効果も得られるので一石二鳥です。

室内の音の対策は「吸音」することです。天井や壁に吸音材を設けることで単位空間ごとではありますが、吸音が見込めます。
犬がいる部屋のみ行うような形でも良いでしょう。吸音材はホームセンター等でも売っていますし、プロにお任せして取り付けしてもらうことでも良いと思います。

その他の対策:

  • 遮音性能があるカーテンを窓周りに設置。その空間をカーテンで仕切ることで効果が得られます。

2.犬のくさい臭い対策→ 換気扇の設置を

毎日生活していると人間の鼻も慣れてしまい気づかなくなっているのですが、来訪されるお客さまに実は不快な思いをさせているかもしれません。私もお客さまの家にお伺いした際に「臭いな~」と感じたこともあります。

そんな時の原因として考えられることは、空気の流れのどこに犬の生活スペースがあるかということです。

対策方法:換気システムの設置

最近の築年数10年前後の住宅には「24時間換気システム」の導入が義務付けられているので、換気システムが設置されています。その際、吸気口から換気排気口までのどこに犬のトイレが設置されているかが重要になってきます。なんとなくで設置したトイレが吸気口に近ければ近いほど、悪臭を部屋の中に運んでしまいます。

換気扇の近くに設置することで、においはそのまま外に排出されていきますので、臭い対策は大きな効果を得られると思います。換気扇が無い場合はペット専用の換気扇を設置してもよいかもしれません。

室内建具の下が換気確保のためにアンダーカットされているお宅は、吸気口と排気口が別の部屋にあっても空気の流れは出来ているので、換気扇がある部屋にトイレ等を設置することが良いです。

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3.汚れや傷→ 素材はペット対策専用のものを

壁におしっこをされたり、ペット用トイレに入りきらずに家族が戻ってくるまで床に汚物が放置されていることがあります。

こんなことにならないよう対策しておくほうが良いですよね。汚された壁紙を張り替える際に、壁紙貼替範囲が狭くて済むように、腰の高さ辺りに枠材を回しておけば、汚されて張り替える部分が少なくて済みます。下の画像を参考にしてみてください。汚れや臭いに強い材料で腰下の部分を貼り分けておくことも良いかもしれません。

すでに汚されてしまって貼替検討中であれば枠材・壁材をプロにお願いして取付けてもらいましょう。

床に関しては汚れる可能性が壁よりも高いのでお掃除しやすい(耐久性が高い)材質を選定することが良いと思います。建材メーカなどからペット対策専用の部材も販売されているので取付の際に施工店に問合せてみてください。

新築、リフォームを検討中であればペットのトイレ周りはタイル仕上げにされても良いでしょう。しかし、愛犬が歩く所すべてをタイル仕上げにすると、胴が長いタイプの犬には腰に負担がかかるので注意が必要です。

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