知っておきたいリフォーム基礎知識。リフォーム業者の選びかた

リフォーム工事だけなく、工事終了後もアフターケアなどでお世話になる業者。満足できる工事をしてもらうためにも、ここは慎重に選びたいところです。

1 リフォーム業者の候補を選ぶポイント
2 リフォーム業者の種類とその特徴
- 2.1 リフォーム業者候補から1社を決定するポイント

リフォーム業者の候補を選ぶポイント

当たり前ですが、以下のような「技術力」「信頼性」がまずは大きなポイントとなります。

希望するリフォームと、業務内容が合っているか。
経験豊富で実績がある事業者か。
建築士などの有資格がいるか。
事業者団体※に加盟しているか。また、建設業許可等を得ているか。
※国土交通省の告示による「住宅リフォーム事業者団体登録制度」
自宅からあまり遠くないか（車で1時間以内が目安）

上のような項目は大体の場合、業者のホームページやパンフレット等の資料を取り寄せすると表記されています。

リフォーム業者を探したいときに便利なサイト

リフォーム業者を検索できるサイトに、以下のようなものがあります。ただ、こうしたサイトには必ずしも全ての業者が登録されているわけではないので、参考程度にされることをおすすめします。

一般社団法人住まいづくりナビセンターのリフォーム評価ナビ
一般社団法人ベターライフリフォーム協会

それでも迷ったら、頼れるのは口コミ。新築した際の設計者・工務店や、購入した際の不動産会社、または、近所で同様のリフォームをした家庭に相談してみましょう。

リフォーム業者の種類とその特徴

リフォーム業者と一言で言っても色々な種類があります。リフォーム業界を理解するためには、その特徴を理解することが大切です。

業者の種類	特徴
ハウスメーカー・デベロッパー※系のリフォーム会社	ハウスメーカー・デベロッパーの設けているリフォームの系列会社や専門部署。住宅を供給しているノウハウを生かしたリフォームを行う。全般的なリフォームを行うことができる。ショールームが充実している場合も多い。
住宅設備系のリフォーム会社	住宅設備メーカー・キッチンメーカーなどが展開しているリフォーム会社。バスルームやキッチンなどの水回りの設備機器を中心としたリフォームを行う。自社製品に偏る傾向がある。
一般的なリフォーム会社	規模や業態など様々。小規模なメンテナンスから全体的なリフォームまで、幅広く対応している場合も。どのような会社か、また得意分野を見極めることが大切。
ホームセンター・インテリアショップ	その店舗で扱う家具や部材・建材を中心としてリフォームを行う。小規模なリフォームが中心の場合が多い。家具やクロス・カーテンなどのコーディネートが得意な場合が多い。
工務店	住宅の建築などを手掛けている。内部・外部・設備に渡りトータルな知識と施工が可能な場合が多い。地域密着型で小回りが利き、メンテナンスなどに便利な場合もある。
設計事務所	実際の施工は工務店に依頼することになる。一般的には広範な知識を持ち、プランニングやコーディネートに優れた提案が期待できる。優良な工務店の紹介や見積もり、施工内容のチェックもする。

※デベロッパー：開発業者

参考資料：高橋正典・富田和嗣・後藤浩之著『不動産・建築・お金のプロが教える中古住宅の本当にかしこい買い方』（日本実業出版社、2012年）P141、「リフォーム施工会社の種類別の特徴」を元に作成

リフォーム業者候補から1社を決定するポイント

そしていよいよ、候補の中から1社を選びます。

「相見積もり」（複数の業者から見積もりを取る）をする。
工事内容が具体的に決まっていたら、候補業者に同じ条件で見積もりを依頼しましょう。そうでない場合は、設計・工事内容に関する提案書と見積書提出をしてもらいます（「相見積もりの依頼であること」「無料で協力してもらえる範囲での依頼であること」は、事前に伝えましょう）。
内容の確認
業者によって相見積もりの金額に差が出ることもあります。見積もり内容が、条件・希望に合っているかチェックしましょう。また、「〇〇工事一式」などと表示されているものは、明細をたずねましょう。
施工体制や保証内容が充実しているか。
自社で直接、施工や管理をするのか。瑕疵保険への加入が可能な業者か、アフターサービスが充実しているかなども確認しましょう。
業者の概要や実績を確認する。
会社案内などで、概要やこれまでの施工実績を確認しましょう。実際に事業所を訪ねて、雰囲気を見るのも有効です。

最初は分からないことが多く、骨が折れる作業に感じるかもしれません。ですが、分からないからこそ、納得できるまで確認して、信頼できる業者を選びましょう。質問事項などは、メモしておくことが大切ですが、その際表（例１）のようにしてまとめると、家族で相談するときも便利かもしれませんね。

例1：