親の高齢化で考えておきたい「加齢×家」。家のリフォーム・バリアフリー住宅の基本ポイント

いまや日本全体が高齢化社会へ突入しており、今年の内閣府の統計によると65歳以上の高齢者人口が、総人口に占める割合(高齢化率)の24.1%(前年23.3%)までになったそうです。

国では、高齢者をこのように65歳以上と定義付けていますが、いまは65歳をすぎても働いている方は多いですし、世界的に見ても日本は長寿の国です。

こんな環境なので、「介護リフォーム、バリアフリーをそろそろ考えたほうが良いかも」と親に勧めるのは気が引けてしまいますが、安心して出来るだけ元気に過ごしてもらうためにも、今回は「家×加齢」のテーマについて基本的に知っておきたいポイントを紹介します。

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加齢と共に起こる「老い」はいつから始まる?

人間誰でも年をとっていきます。一般的には、60代以降から「高齢者」と社会ではみなすことが多いですが、体の自然な老いは40歳代から始まり、体に現れ始めます。例えば、視力の老化現象「老眼」などです。

老化現象は人によって個人差が大きいため、必ず起こる現象を断言することや生活への影響の大きさを決めることはできませんが、一般的に以下の現象が少しずつ現れます。

加齢で起こる身体的な老化現象例

体の機能:

  • 足腰が弱ってくる。それに伴い身長が低くなる
  • 骨格、筋力が弱くなり、例えば足を高くあげることが難しくなる
  • 転びやすく、また骨折もしやすい

目・聴覚の機能:

  • 近くのものに焦点が合わせにくくなる
  • 薄暗い場所でモノが見えにくくなる
  • 耳が遠くなる
  • 温冷熱の感覚が鈍くなる

また、高齢になるにつれ、生活スタイルも変化していきます。

  • 余暇時間が長くなり、家で過ごす時間が長くなりがち
  • 近隣交流が増える
  • 入浴回数が減りがち

このような症状が、日常生活で感じる「バリア」(不自由、障壁)となります。そして、もうお分かりかと思いますが、このバリアをフリー(自由)取り除く、または対応することが、バリアフリーの意味です。障がいのある方についても、同じようにバリアフリー対策を行う、等と言いますね。

バリアフリーの基本となる3つのポイント

加齢に伴う不自由さに対応することがバリアフリーなのですが、これにさらに「安心・安全・快適」がバリアフリーの条件には加えられます。

具体的には、清潔な状態を保ちやすいか、安全で機能的か、メンテナンスがしやすいかなどです。

上記に挙げた様々な身体的な変化を考慮して、高齢の方がいるお家では、特に以下3点を意識してリフォーム・家づくりを考えます。

1. 段差の解消

特に段差が多い玄関・お風呂など、家の中の階段は十分な広さを確保し、踊り場を設置するなど工夫が必要です。中途半端な段差は特に危険。段差解消はバリアフリーの最も基本です!

2. 手すりの設置

足や腰に痛みが出てくると手すりが必要になります。なるべく切れ目を作らないように、階段、玄関、お風呂、トイレを中心に設置します。

3. 床素材に気をつける

高齢者の場合、転倒は骨折、寝たきりにつながることもあるため非常に危険です。対策として、「滑らない」工夫を行います。床が滑りやすいかどうかを確認するには、靴下を履いて歩いてみましょう。「滑り易いな」と感じたら、危険信号!

居室、廊下の床は、乾燥時に滑りにくい素材にし、水を使うお風呂、洗面所、キッチン、脱衣所は濡れているときに滑りにくい素材を使います。

今回は、加齢に伴う体の変化、家への対応について概要を書きました。次回はバリアフリーな設備・家を作る上で重要なお金について説明します。